日本冷凍空調学会論文集に研究成果の論文が掲載されました

大学院修了生の中村君、大学院M2の小菅君が中心となって研究を行った、水溶液の凝固挙動に関する研究成果が日本冷凍空調学会論文集に掲載されました。


中村太一,小菅紫立,川南剛,市場元康,堀井克則,濃度勾配のある水溶液中の凝固挙動と膨張圧の発生に関する研究, 日本冷凍空調学会論文集,Vol.40,No.2(2023-6),pp. 99-111.

  1. 要約:本研究は,純水および水溶液系の潜熱蓄熱材の凝固特性の把握を目的として,純水および水溶液が凝固した際に発生する膨張圧の大きさ,およびその発生メカニズムに及ぼす水溶液濃度の影響について実験的に検討を行ったものである.特に,縦方向にアスペクト比の大きな蓄熱容器に着目し,その形状的特性から生じる容器内の初期濃度勾配が凝固層の成長に及ぼす影響に関して,濃度成層の発達および消滅挙動の可視化観察から詳細に検討した.本研究の結果,氷層のブリッジングによる局所的な膨張圧の上昇を確認し,最大発生圧力は初期濃度が高くなると小さくなることを明らかにした.また,その圧力の大きさは,水溶液の平均濃度に強く影響される一方,容器内高さ方向の初期濃度勾配の影響は小さいことを明らかにした.
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